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対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、2020年3月期末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「事業活動を通じて、社会的な課題解決を支援する」ことを使命とし、社会の課題、時代の最先端ニーズに応えることで成長してまいりました。近年では、素材を通じて、自動車やエレクトロニクス等、多くの分野との密接な関係により産業の基盤を支えております。また、これからの社会環境に向けて、次世代自動車の指針CASEに沿った進化や、第5世代移動通信システム(5G)に代表される情報通信分野の急速な進歩等、大きな変化が始まっております。その中で私たちは、お客様の課題を解決するだけでなく、私たち自身の課題にも向き合い、そして将来直面する課題を予測し、素材のチカラ、私たちのチカラ、パートナーのチカラを一つにして解決するとともに、新たな価値を創造してまいります。
現在、2023年の創業200年に向け、またその先も成長していくために、目指す姿を示した「Go Beyond 200!」を掲げ、持続的な成長の取り組みを進めております。

創業200年(2023年)、さらにその先へ

「Go Beyond 200!」

  • 『安全で効率のよい電子部品』の実現
  • 『持続可能で住みやすい世界』の実現
  • 『地球を掘り返さない方法による環境負荷低減』の実現

また、2020年1月には、より当社の強みを伸ばしていくため、モノづくりの原点をまとめた「Toda Spirits」を策定いたしました。今後一層社会に貢献する事業活動を行ってまいります。

Toda Spirits ~より良い未来を創造するモノづくり~

  • 安全と安心を優先するモノづくり
  • 顧客と取引先の信頼と満足を追求するモノづくり
  • 一人ひとりの力で改善に挑戦するモノづくり
  • 独創性と市場性を創造するモノづくり
  • 品質の安定・再現、効率を追求するモノづくり
  • 環境に配慮し、グローバルに展開するモノづくり

しかしながら現在、当社を取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の影響により、世界経済、日本経済ともに大きな影響を受けており、各国では、大規模な景気対策等の施策を実施しつつありますが、2021年3月期の見通しは、2020年3月期よりさらに厳しい状況が見込まれます。当社グループにおいて、最初に新型コロナウイルス感染症が発生した中国の生産拠点は、再稼働しているものの、世界的な経済及びサプライチェーンの停滞、最終製品を生産しているお客様の稼働が予定より遅れていること等から、稼働率は高まっておりません。この状況は日本国内においても今後、同様に推移することが予想され、特に2021年3月期の上期は、市場の環境悪化を背景とした受注の減少や後ろ倒し等による厳しい事業環境が続くものと見込んでおります。当社はこの影響を軽減すべく対策に取り組んでおりますが、今後も急速に変化する状況に応じて必要な対策を適宜行ってまいります。
また、2020年3月期の上期においては、米中貿易摩擦の影響で経済が停滞し、電子素材市場においては、調整局面により需要が鈍化しておりましたが、2020年3月期の下期においては、5G関連製品やスマートフォンを中心とした需要回復の兆しがみられており、5Gの普及の加速や、自動車、家電、産業機器分野等のIoT化進展等により、中期的には市場の拡大が見込まれる状況になっておりました。今般の新型コロナウイルス感染拡大の影響により、需要回復は遅れておりますが、影響の沈静後は、回復に向かうことを見込んでおり、需要拡大に備え適切に応えていけるよう生産体制を整えてまいります。
このような状況下、当社グループは、「ビジネスの拡大」、「高収益体質の強化」、「経営基盤の充実」をキーワードに、業績のさらなる向上に向けた活動を進めてまいります。具体的には、戦略事業として掲げる重要施策に取り組み、原価低減活動や価格是正の取組みを継続して進めるほか、組織改革により、営業力の拡充や事業開発のスピードアップを図り、変化の速い市場に対応していきます。また、子会社及び持分法適用関連会社の利益拡大による連結業績の回復に取り組んでまいります。さらに、2019年3月期に開始したTDK(株)との資本業務提携により、シナジー創出プロジェクトを開始しており、電子素材事業を中心とした新製品開発の促進や国内外における原材料調達の最適化等、両社のシナジーを生み出していきます。

<戦略事業の取組み>
電子素材事業に含まれる「リチウムイオン電池(LIB)用正極材料」「磁石材料」「誘電体材料」の3事業を戦略事業と定め、取組みの強化を進めております。
LIB用正極材料は、独BASF等のビジネスパートナーと組み、これまでにグローバルな需要拡大に対応できる体制を整えました。今後は品質と生産性の向上を図りながら事業拡大に取り組んでまいります。
磁石材料は、家電用のモーター向けの製品が中心ですが、今後は自動車用のポンプやセンサー、アクチュエータ等で使用が拡大する見通しであり、ファクトリーオートメーションやドローン市場も視野に開発を進めてまいります。具体的には、過酷環境での使用を睨み高磁力・高耐熱のフェライト磁石やネオジウム磁石を開発し、拡販を進めております。
誘電体材料(チタン酸バリウム)は、スマートフォンや電気自動車に多く使われる積層セラミックコンデンサー(MLCC)用途が中心ですが、すでにCASEや5G関連の引き合いもあり、新規市場も視野に入れ開発を進めてまいります。

<持続可能な開発目標(SDGs)への取組み>
2030年までに国際社会が協力して取り組むべき地球規模の課題をまとめた「持続可能な開発目標」の理念に則り、当社グループ全体で、事業及びガバナンスを通じてSDGsの実現に向けた活動を進めるべく、2019年5月に「戸田工業グループ 環境ビジョン2033」を策定し、具体的な数値目標を掲げて環境保全活動に取り組んでおります。具体的には、環境ビジョン2033において掲げる環境経営5本柱の「環境調和型商品、技術の提供」では酸化鉄燃焼触媒「活性フェロキサイド」や土壌浄化高活性鉄化合物「RNIP」等を行っております。また、「循環型社会形成への取組み」や「産業廃棄物の有効活用」としては、長年の経験を活かし、無機系を中心に資源再利用にも積極的に取り組んでおります。ガバナンスにおいては、取締役及び執行役員の指名・報酬等に関する手続きの公正性・透明性・客観性を強化し、コーポレート・ガバナンスの充実を図ることを目的として2020年4月に指名・報酬諮問委員会を設置いたしました。その他、内部統制をベースとして、ダイバーシティーのさらなる推進や品質向上を目指した人財育成活動等の取組みを進めてまいります。

戸田工業グループ「環境ビジョン2033」

環境経営5本柱

  • (1)生物多様性への取組み
  • (2)温室効果ガスの削減
  • (3)環境調和型商品、技術の提供
  • (4)循環型社会形成への取組み
  • (5)産業廃棄物の有効活用

最後に、当社はメーカーとしてお客様のニーズに応える製品を安定継続的に供給することが重要な責務であると認識し、事業活動に取り組んでまいります。そして、今後も会社を生々発展させることを通じて、株主様、お客様、従業員及び地域社会の皆様に対して負っている社会的責任を果たしてまいります。

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