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平素は格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。

当社グループ2025年3月期(2024年度)の事業概要についてご説明申し上げます。

2025年3月期における当社グループを取り巻く事業環境は、雇用・所得環境の改善等を背景に景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、金融政策の変更による金利の上昇、中国経済の先行き懸念、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢等の地政学リスクの長期化、米国を発端とする通商政策に伴う世界経済の下振れリスク等、依然として先行き不透明な状況が続いております。

こうした状況のもと、当社グループにおきましては、マテリアリティで定めた2031年3月期(2030年度)のありたい姿の達成を目指し、2025年3月期(2024年度)から2027年3月期(2026年度)までの3ヶ年を実行期間とする中期経営計画「Vision2026」を策定いたしました。「Vision2026」にて掲げたKPIの達成に向けて、事業ポートフォリオマネジメントの強化に取り組んでおります。当期の主な取組みとしては、「Vision2026」にて成長事業と位置付けている磁石材料及び誘電体材料はさらなる事業拡大に向けて経営資源を投入いたしました。一方、「Vision2026」にて再生・転換事業と位置付けているLIB用前駆体材料の主要な生産会社である戸田アドバンストマテリアルズInc(. 以下、「TAM」)をEV市場の成長鈍化の影響に加え、既存製品がプロダクトライフサイクルにおける衰退期を迎えつつあることから、解散及び清算することを決定いたしました。また、同じく再生・転換事業と位置付けている着色顔料やトナー用材料は製品の価格是正活動や原価低減及び諸経費削減等の合理化活動を推し進めてまいりました。

営業外収支においては、持分法適用関連会社の収益がEV需要の低迷により減少いたしました。また、外貨建資産負債の評価替えにより、為替差損を計上いたしました。特別損益においては、当社が保有する事業用資産及び共用資産の減損損失計上に加え、TAMの解散及び清算に伴い発生が見込まれる費用等を計上いたしました。

以上のことから、売上高は31,667百万円(前期比20.7%増)、営業損失は648百万円(前期は営業利益117百万円)、経常損失は1,411百万円(前期は経常利益1,168百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は3,563百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失3,581百万円)となりました。

当期の配当につきましては、業績及び財務状況等を勘案いたしました結果、誠に遺憾ながら見送りとさせていただきます。また、復配できる体制を整え安定的に利益還元を行えるよう取り組んでまいります。

2026年3月期(2025年度)におきましては、2030年度のありたい姿や「Vision2026」で掲げたKPIの達成に向け、引き続き選択と集中を加速させ、事業ポートフォリオマネジメントの強化による事業成長を推し進めてまいります。特に「成長事業」の磁石材料、誘電体材料による事業の拡大を見込んでおります。また将来の事業成長に向け「次世代事業」の環境関連材料へも経営資源を集中させ、早期事業化を目指してまいります。一方で営業外収支においては、足元では依然としてEV市場の需要は低調に推移し、持分法適用関連会社の収益は次期も大きな改善は見込まれないと想定しております。

 

以上をふまえて、2026年3月期の連結業績は、売上高29,000百万円、営業利益900百万円、経常利益600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益200百万円を見込んでおります。

今後とも、より一層のご理解とご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長執行役員
久保くぼ 恒晃つねあき