IRライブラリー中期経営計画
2024年5月15日、当社グループは、マテリアリティで定めた2030年度のありたい姿の達成を目指し、2024年度(2025年3月期)から2026年度(2027年3月期)までの3か年を実行期間とする中期経営計画「Vision2026」を策定いたしました。
- 中期経営計画「Vision2026」の概要
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当社グループでは、2023年にパーパスの制定、マテリアリティの特定を行いました。マテリアリティでは、ありたい姿を見据え達成目標を定めました。
2021年度から2023年度までの3か年を実行期間とした中期事業計画「Vision2023」では、事業の成長と構造転換を進めてまいりました。しかしながら、ありたい姿を達成するには、さらなる企業価値向上が必要となります。
そこで、「Vision2026」では、企業価値向上のために事業ポートフォリオマネジメントの強化をさらに推し進めてまいります。- ありたい姿
- 中期事業計画「Vision2023」の振り返り
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「Vision2023」の最終年度である2023年度に200周年を迎えるにあたり、パーパス「微粒子の可能性を、世界の可能性に変えていく。」を制定しました。またパーパス、経営理念に基づきESGを含む事業活動と各指標を明示したマテリアリティを策定しました。
事業活動では、電子素材事業を成長事業、機能性顔料事業を収益基盤事業と位置付け、企業価値向上に取り組みました。初年度である2021年度は、世界経済の回復を背景に需要が回復し、計画を大幅に上回りました。特に高品質な電子素材の販売が好調に推移しました。また磁石成形品の製造会社「江門協立磁業高科技有限公司」(中国)を子会社化し、川下展開による事業拡大を具体化させました。しかし、2022年度以降、需要低迷、原材料・エネルギー価格や輸送費高騰等の影響を受け、計画は未達に終わりました。特に酸化鉄顔料を製造する連結子会社「戸田聯合実業(浙江)有限公司」(中国)の譲渡は、当社グループの将来的な企業価値の向上に資するとの判断から実行しておりますが、2023年度においては機能性顔料事業の収益力を押し下げる主な要因となりました。
以上のことから当期間における電子素材事業は黒字ながらも弱い成長に留まり、機能性顔料事業は赤字となり安定した収益の確保には至りませんでした。 - 中期経営計画「Vision2026」の考え方
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「Vision2026」の期間においては、事業ポートフォリオマネジメントを強化してまいります。選択と集中を加速するための3つの戦略を推し進め、計画の達成を目指してまいります。
- ①事業戦略
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電子素材事業は、以下の戦略により事業の拡大を推し進めます。
- 高い信頼性を有する素材の開発と川下展開
- M&Aにより強化した事業のさらなる成長
機能性顔料事業は、以下の戦略により事業構造の転換を図ってまいります。
- 事業の合理化と収益を伴う事業継続
- 産学官連携による次世代事業の早期事業化
- ②財務戦略
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営業利益率、ROE、自己資本比率、運転資本回転期間を経営目標数値として定め、財務基盤の安定と資本効率を意識した事業運営に努めてまいります。
- ③人財戦略
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技術立社を支える人財開発として、主要部門のサクセションプランを強化する他、女性およびマイノリティのキャリア開発、DXの推進を加速する人財育成に取り組んでまいります。これらの人財開発により多様性と独創性のある職場を実現し、人的資本の最大化を図ります。
- 「Vision2026」 事業計画
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2030年度のありたい姿の実現に向け、事業ポートフォリオマネジメントの強化を推し進めてまいります。